魔王さま100分の2




「……で、のぼせるほど風呂で何をしてきたのですか?」



黒の魔王さまの塔。

風呂場の下。
地下四階。

金の魔王さまが持ち込んだ荷物で満杯の倉庫。

風呂場の戯れで、
いい気分でクタクタになっている魔王さまと、

その魔王さまを床に座らせて、
汗拭き布でパタパタと風を送っているシルキスに、

アイオネが嫌味たっぷりの口調でいう。

だけど、魔王さまは幸せ。

「聞きたいか?シルキスの口では言えないことらしいから、聞きたいなら、私が教えてやるぞ」

「うんうん、教えて欲しいな」

頷いて耳をよせるのは、黒の魔王さま。