「……で、のぼせるほど風呂で何をしてきたのですか?」
黒の魔王さまの塔。
風呂場の下。
地下四階。
金の魔王さまが持ち込んだ荷物で満杯の倉庫。
風呂場の戯れで、
いい気分でクタクタになっている魔王さまと、
その魔王さまを床に座らせて、
汗拭き布でパタパタと風を送っているシルキスに、
アイオネが嫌味たっぷりの口調でいう。
だけど、魔王さまは幸せ。
「聞きたいか?シルキスの口では言えないことらしいから、聞きたいなら、私が教えてやるぞ」
「うんうん、教えて欲しいな」
頷いて耳をよせるのは、黒の魔王さま。


