「よんだー?」

と、脱衣場から飛び出てくる黒の魔王さま。

むずっと、すぐ後ろから追ってきたアイオネの腕に後を首をつかまれて即退場。

「ああー」

この間、褐色の肌が全身分披露された気がするが、シルキスは記憶から抜いておく。

「もちろん、魔王さまのほうが可愛いですよ」

「だから、どっちのだ?」

金の魔王さまも、気にしてるのはシルキスだけ。

「こっちですよ」

シルキスはシャチをどけ、自分の魔王さまを抱きよせる。

「そうか、よしよし」

魔王さまは、いい笑顔。

「褒美にキスさせてやろう」

「キスのご褒美は、いろいろ回数が溜まっていますが」

「好きなだけ何回でもすればいい」
「お言葉に甘えて……」