魔王さまを腕の中でしたいようにさせつつ、シルキス。
「寝かせたということは、やはり僕をここに連れ込んだのは魔王さまの仕業ですね?」
「そうだ、驚いたか」
「かなり」
「ふふふ、大成功だな。さすが私だ」
「で、直接僕に手をかけたのはヘナですね」
「むっ」
「ただ確かめたいだけです。そうであっても誰も怒りません」
「約束するか?」
「します」
「私も怒らないか?」
「怒りませんし、正直に教えてくれたら、何かいいことしてあげます」
「うむ、実行犯はヘナだ。命令したのは私だ」
「やはりそうでしたか……」
未知の勢力のせいではないと、シルキスは少し安心。
が、近いうちにヘナのパンチの見切りを身につける必要がありそうだ。


