ごっ。 膝を思い切り上げられたシルキスは、視線を落として魔王さまを見た。 「魔王さま、痛いです」 「痛いなら、もっと素振りを見せろ」 「こうですか?」 シルキスは、膝を曲げて魔王さまに顔を近づけた。 「そうだ」 正解だと、魔王さま。 「それで、頭を下げて私に言うことがあるだろ」 「そうですね。言わないといけませんね」 「よし、言ってみろ」 「どうして迎えにきちゃったのですか?危ないでしょう」 ごっ!! シルキスはもう一回、魔王さまに膝を蹴られた。