手綱を引き、天馬の頭を持ち上げ脚を海方向へ。 翼を目一杯に広げて急停止。 そのまま叩き落とそうとし続ける下降気流と戦いながら、見つけた綻びを抜けた。 それでもまだ慣性は消えない。 「ヒーーーーン」 いななく天馬。 懸命に翼を振るい、海面ギリギリ、四つの蹄で波を蹴って上昇に転じた。 キーヤは、すぐさま前方の波を舐めるように前進させながらロール。 一呼吸後、気流から逃れきれなかった炎達が次々海に突入し、 水蒸気の墓標を建てるのを最後の仕事として消えていった。