キーヤは、落ちながらさらに天馬を下に飛ばす。
ずっと全力で行っていた風の支配と風読みを、さらに厚く、さらに遠くまで。
天馬の駆け足を一足も乱さず、下降気流の切れ目を奥の奥、海面までたどって探す。
「ぐっ」
限界を超えた能力使用に、キーヤの精神と体力は一瞬ごとに溶け出していく。
「追ってきたぞっ」
炎達が、キーヤが選んだ下降気流に飛び込んできた。
そして、炎達もまた上から下に切り替わる衝撃を受けた。
風の段差に揉まれる炎の集団。
足がとまり、次々とすり潰されて消える。
このまま全滅してくれるか?
シルキスは、じっと見定める。
期待はするが、油断はしていない。
結果は、約半数が生き残って追ってきた。


