魔王さま100分の2


キーヤが叫んだわずかな後、わずかに進んだだけで空気の流れが一変した。

それまで上に昇る空気で包まれていたのが、突然、下に叩き返される流れに。

それも自分達が風に押されて落ちるのではなく、自分がいる空間そのものがひとまとめにされて落ちている。

無色の箱に詰められて上空から落とされる感じ。

もし、キーヤに口をきく余裕があれば、教えてくれただろう。

通常の飛行では、
この下降空間だけには絶対に入らない、

入れば、天馬も巨鳥もその空間ごと落とされる。

力も技術も落ちる空間の中では全てが無効。

ただできることは、下降空間が地面まで続いていないことを祈るだけ。

それが、魔族便の騎手は風読みができるエルフがほぼ独占している、大きな理由のひとつだと。