キーヤが幽霊船の甲板で見たかがり火達だ。
キーヤは気づく。
そして、気づかなくても分かる。
敵だ。
炎ひとつひとつの大きさは、天馬の頭を包むほど。
一発食いつかれれば、それで大ダメージ。
キーヤは、全身の感覚で周囲の風をさぐる。
運がいい。
すぐ前方に上昇する気流を見つけた。
飛び込む。
さらに上へ。
ただの弾や、ただぶっぱ放しただけの魔法なら、これで後は追えない。
力尽きて落ちるのみ。
炎達は、意志あるモノだと示して、キーヤが選んだのと同じ風にのって昇ってきた。
「ちっ」
キーヤは逃げる、まだ囲まれていない。
前進こそが、最も開かれた道だ。


