魔王さま100分の2


キーヤが幽霊船の甲板で見たかがり火達だ。

キーヤは気づく。
そして、気づかなくても分かる。

敵だ。

炎ひとつひとつの大きさは、天馬の頭を包むほど。

一発食いつかれれば、それで大ダメージ。
キーヤは、全身の感覚で周囲の風をさぐる。

運がいい。
すぐ前方に上昇する気流を見つけた。

飛び込む。
さらに上へ。

ただの弾や、ただぶっぱ放しただけの魔法なら、これで後は追えない。

力尽きて落ちるのみ。

炎達は、意志あるモノだと示して、キーヤが選んだのと同じ風にのって昇ってきた。

「ちっ」

キーヤは逃げる、まだ囲まれていない。
前進こそが、最も開かれた道だ。