魔王さま100分の2


騎手の間ではローリングと呼ばれる、実際にやらなきゃいけない場面には遭遇したくない技。

シルキスは、そんな技の名称は知らないが、キーヤが今やってることの意図は分かった。

さらにキーヤが人魚達のいない方面へ逃げていることも。

おかげで流れ弾を食った人形はいない、はず。

「おいっ」

キーヤから、シルキスへの呼びかけ。

「なんだ?」
「さすが勇者、嫌われてるな」

「全くだ。避けきれないなら手を離すぞ」

最終手段として、シルキスが天馬から降りればキーヤ達は逃げ切れる。

対してキーヤ。

「馬鹿が、勝手に手を離して落ちるなと言おうとしたんだ。荷物は黙って騎手にしがみついてろっ」