シルキスは、他の魔族達にも意識して言う。
「これはお願いでもありますが、サーペントの巨体すなわち無敵のイメージは捨ててください。僕らの目では、そんな魔族は存在しません」
魔王さまの側に立った勇者からの、
魔王さまの側に立つ魔族達への警告。
シルキスは、あくまでも笑顔。
そして、嘘は言っていない顔。
魔王さまと同様に他の魔族達も、サーペントに無敵に近いイメージが持っていたので、息を飲まされる。
例外はヘナ。
呼吸を乱さず、周囲の回復を続けている。
シルキスは魔王さまを、そのヘナの隣におして言った。
「というわけで、あの幽霊船も僕がいけば大丈夫な感じです。魔王さまは、ここでお待ちを」


