魔王さま100分の2


どうやら報告を聞いた魔王さまが、自分も行くと言い出したらしい。

当然、魔族に賛成する者はいるはずもなく却下。

が、魔王さまに正面からそう言える者は、人間のシルキスしかいない。

シルキスは、連れてけと飛びかかる魔王さまのでこを押えて言い含める。

「次は僕が行くと事前に決めてありましたね。ここで、魔王さまが駄々を皆の足並みが乱れます」

「むむむ、だが今はこいつがいる。こいつの身体で近づけば少しぐらいの攻撃を食っても平気だ」

シーサーペントの存在をもとに言い返す、魔王さま。

たしかにサーペントの身体を盾に進めば……。

会話を聞いているキーヤや他の間族達は少しだけ思う。

が、シルキスは即その考えを否定した。