魔王さま100分の2


そして、無反応。

キーヤが持てる最も凶悪な攻撃を加えたというのに、幽霊船に全く動きはない。

敵味方の感知能力が優れているのか、壊れているのか、それ以前に全く相手にされていないのか。

「あるいは、ただの丈夫な難破船だと思えばいいのか?」

キーヤは、撃ち尽くした銃弾をケースごと挿し替えて装填する。

いずれにしても、ここまでやったら次にすることはひとつ。

「退くぞ」

キーヤは天馬を奔らせ、再び嵐の海にでた。