魔王さま100分の2


手が届くほどに近づいても、発光体に変化はなかった。

キーヤは少し考え、ローブの下から出したナイフを発光体に差し入れてみる。

ぶおん。
微かな音を出す、発光体。

が、それ以上のことは起きず、ただ揺らめくだけ。

ただの明かりだ。
キーヤは、そう判断してナイフを引いた。

ぶおん。
やはり反応は音だけ。

キーヤは、銃とナイフを携え甲板を歩く。

他の発光体もナイフで触れてみたが、反応は同じだった。

「……」

キーヤは、天馬をつれて甲板を一周してみることにした。