「シルキス、面白いのがいるぞ、こっちに来ーい」 ここで、シルキスをもっともぞんざいに扱ってくれる魔王さまのお呼び。 笑みを浮かべたガナクに道を譲られると、シルキスは甲板の端から海を指差している魔王さまのもとに行く。 途中、ガナクと同じように道を開けてつくってくれる船員達。 どんな話が尾ひれをつけて広まっているのか、後で知っておいたほうがよさそうだ。 「どうしました?魔王さま」 シルキスは、魔王さまと並んで海を見る。