シルキスは、魔王さまとヘナを起こさないようにして、砂浜への道を進む。 後ろで門が閉まる音がしたが気にとめない。 領地の内側のことは、もう外にいるシルキスが手を出すことではない。 今後上手くやるかどうかは 誰にも分からないが、 ここに残ると言った魔王さまは、 アイオネが世話を見て守っていくだろう。 領地が見えなくなるところまでくると、 木々の間から天馬をひいたキーヤが姿を見せる。 眠っている魔王さまとヘナを見て、 シルキスに小声で言う。