「で、本当はどうなの?」
黒の魔王さまは、金の魔王さまに訊く。
「ふふ、ヘナはあんなだからな。シルキスは私のだ」
「……私がどうでも、シルキスさまの伴侶は魔王さまだけです」
「ふーん」
黒の魔王さまは、ふたりを見て面白そうに頷いた。
そして、満足して結論づける。
「じゃあ、アイオネはやっぱり私のだ」
黒の魔王さまにとって、重要なのはそこ。
「おまえのかどうかは知らんが、シルキスを他の女にやる気はないから安心しろ」
「……してください」
金の魔王さまとヘナは、それぞれの立場から念を押してやった。
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