「嘘というほどではない。シルキス本人も私の為に戦ったと思っているだろしな」 金の魔王さまは、湯の中で立ち上がる。 子供ではないが、大人とも言えない身体。 「だが、あれはもっと奥深くて単純、自分が男としてどこまで出来るか試したくなっただけだ」 「そうかな?」 「……そうですか?」 残り二人は、金の魔王さまに賛同せず首を傾げる。 「ま、私はそう思った」 金の魔王さまは、自分の考えを貫く。 「そうでなければ、私が、私の為にシルキスが死ぬなどという選択を許すものか」