ひろーい浴槽。 いっぱいに張られた湯。 三人プラス、シャチの浮き袋が入っても、手足をゆっくり伸ばせるぐらい余裕がある。 「湯にひたるだけで、ここまで気分がいいとは」 金の魔王さまは、シャチの尾を押して黒の魔王さまにパスする。 「私も、アイオネに教えてもらうまで知らなかったよ」 黒の魔王さまは、流れてきたシャチをヘナに転送。 「……ふうぅ」 ヘナは、うっとりと息を吐き、翼を使ってシャチを金の魔王さまにまわす。