「アイオネがこっち来てからの戦闘訓練は?」 「ひとりで素振りするぐらいよ。組み合える相手がいないんだから」 「実戦は?」 「あるわけないでしょう。この都市、王国や中央には距離をとるくせに、魔族には頭が痛くなるぐらい甘いのだから」 鉱脈、財宝、技術、種族によっては存在自体。 魔族は、金になるものをたくさん持っている。 王国から離れる辺境ほど、 大昔の大戦争のしこりは薄くなり、 商業を重視する者ほど、 魔族が出す手を掴みやすい。