「まさか……」 「戦争なんてしない」 シルキスは、アイオネの疑念が大きくなる前に否定した。 「争いは魔王さまも、僕の知っている魔族の誰も望んでいない。それは保証する」 「あんたが保証して、何の信頼が生まれるのよ」 「だって」 シルキスは、自分の脇の扉を音が出ない程度に叩いて言う。 「そんな事したら、ここの魔王さまや、他のどこにいるかも分からない魔王さま達がどうなるか分からないだろう?」