「ぐわああっ」 転がった状態から、大きく打ち上げられて飛んで行くシルキス。 空中できれいに1ループし、魔王さま達がいるところまで飛んで地面に落ち、何度か弾んで静かになった。 門を外から叩いていたのはこれか。 まさかの威力に、とめる間がなかったアイオネ。 シルキスを掴んでいた手には、靴だけが残されていた。 ヘナは両手を胸の前で合わせると、清々しく言った。 「ふー、すっきりしました。これで私と神は、シルキスさまを許せます」