「おまえ達、ちょっと落ち着けっ」 「うわっ」 シルキスとアイオネが、 魔王さま達のもとに着いたのは全く同時。 が、不幸にも、 金の魔王さまの側にアイオネが、 黒の魔王さまの側にはシルキスが立つ。 ふたりの勇者は、 自分の魔王さまから相手の勇者を遠ざけ、 自分の手で保護する為、 狭い足場でばかすか殴りあう。 「これは、まずいな」 「まずいね」 拳と魔王殺しが飛び交う間で、顔をよせあう魔王さま達。