魔王さま100分の2


二度の衝撃に耐えられず、甲冑が窪んだ。

「がっ!」

苦鳴はさっきよりも大きい。

「おのれっ」

アイオネが怒りの表情で上げていた剣を振り下ろそうとすると、その前に肘が下からつかまれた。

しまった!!
再び、そう思わされたアイオネ。

三度目の膝が刺さり、四度目は逆のわき腹で甲冑が形を変えた。

衝撃と痛みでアイオネの目がくらむ。
きれいなやり取りは不可能。

「うわああああっ」

アイオネは、力づくで腕を下げた。