二度の衝撃に耐えられず、甲冑が窪んだ。 「がっ!」 苦鳴はさっきよりも大きい。 「おのれっ」 アイオネが怒りの表情で上げていた剣を振り下ろそうとすると、その前に肘が下からつかまれた。 しまった!! 再び、そう思わされたアイオネ。 三度目の膝が刺さり、四度目は逆のわき腹で甲冑が形を変えた。 衝撃と痛みでアイオネの目がくらむ。 きれいなやり取りは不可能。 「うわああああっ」 アイオネは、力づくで腕を下げた。