金の魔王さまは、黒の魔王さまに言う。 「だが、おまえは大きすぎるぞ。なぜ同じ私でここまで差がある?」 「背が?胸が?」 「胸などどうでもいい」 「私もそう思うのだけどね」 黒の魔王さまは、シルキスを見た。 シルキスは、思わず魔王さまの胸を見比べていた。 一段降りて来た金の魔王さまの足が、シルキスの顔を踏んだ。 げしげし。 「危ないです、魔王さま」 「ああ、危ないから本気で踏んでも落ちるなよ」