魔王さま100分の2


金の魔王さまは、黒の魔王さまに言う。

「だが、おまえは大きすぎるぞ。なぜ同じ私でここまで差がある?」

「背が?胸が?」
「胸などどうでもいい」

「私もそう思うのだけどね」

黒の魔王さまは、シルキスを見た。
シルキスは、思わず魔王さまの胸を見比べていた。

一段降りて来た金の魔王さまの足が、シルキスの顔を踏んだ。

げしげし。

「危ないです、魔王さま」

「ああ、危ないから本気で踏んでも落ちるなよ」