「かまわない」 キーヤは、ヘナに言った。 こっちは、アイオネにもはっきり聞こえる声の大きさ。 「ここの勇者が強く魔王さまのところに帰りたがるそぶりを見せたら、その時点で返していいというのがシルキスの指示だ」 「ですが……」 「ふんっ、あいつ自身がそれを期待している言い方だったぞ」 アイオネには、分からないやりとり。 ただ、どんな馬鹿でも何か仕組まれていたことが分かる。 アイオネは、キーヤに殺気をむけて訊いた。 「なんで、あんたが私が帰っていいかどうかを決めてるの?」