受付の人間が戻ってくるのは早かった。

戻ってきてすぐに、自分よりかなり小さなヘナに目を高さをあわせて言う。

「神父様のお許しがでました。協力をお願いします」

「はい、やらせていただきます」

丁寧に礼を返すヘナ。
早速、自分の中でつけていた順に患者を診ていく。

「気を楽にしてください」

ヘナが患者に求めるのはそれだけ。

あとは祈りの言葉をつぶやき、
患部にふれることもなく、

見つめるだけ、いや、近くに立つだけでどんどん治していく。

「おおっ」
「すごいっ」

驚愕する人々。