シルキスは、魔王さまに言う。

「だからこそ、魔王さまは注意してください。人間には、分からない為に生まれる恐怖というのがあります」

「言われるまでもない。もとより、私は全ての人間の敵だ」

「僕も人間なんですけどね」

「おまえが自分で選んだことだ、必死に私を守るがいい」

「そうします」

見つめあうふたり。
そこに、半眼になったキーヤが割り込む。

「それで、信書の件ですが」

このままシルキス達をいちゃつかせると、もとの問題があやふやにされてしまう。