青く清んだ空。

誰かが、この雲一つ無い空の事をそう呼んでいた。

僕には蒼くくすんだ虚(そら) に見える。
窓の外を見ながら何時もそう思う。

今は授業中だけど最近ずっと外ばかり見ている。
授業を聞こうにも分からないんだ。
先生の話し声もクラスメートの話し声も言葉として聞き取れない、雑音にしか聞こえ無い。

きっと自分で自分の存在意義に疑問をもったからだと思う。

この前から自問を繰り返してる。
僕は何故生きているのか?何の為に生きているのか?理由は?意味は?
何故勉強しなきゃいけないのか?何故働かなきゃいけないのか?

そして、僕の存在に意味は無いんじゃないか?と思った。
自分で自分の存在に疑いをかけた、疑ってはいけないものを疑ってしまった。

その日から徐々に先生やクラスメートの声が雑音に変わっていってしまった。