今日は、アルドリアン王国が出来て、300年…

いつもなら、祭りを開くのだが、出来ない。

人々が集まれば集まるほど、危険が大きくなるのだ。


人々は心でお祝いをした。



300年の月日が流れ…

これからも、ずっと

暮していけますように…

と。



「アレン、わたしはもう…長くないだろう。
その前に話しておくことがある」

王は寝床にアレンを呼んだ。

「くっ…はい」

アレンは唇を噛みしめたが、しっかりと返事をした。


王は夢の話をした。

アレンも同じ夢を見たそうだ。

王は驚き、アレンの手を握った。

「アレン…お前は世継だ…
この国を建て直してくれ…」

王はそう言うと、静かに息を引き取った。


アレンの目には涙が溢れた。