−切恋−

誰もいない家に戻ると

台所周りは ちらかり

カレンダーは
去年のままでとまっている

ふみばもない床を

足でかきわけて

ソファに腰掛ける。

「おねえちゃん」

ぶつまの部屋から

声がする。

「おなかすいた」

もちろん親も帰ってこない

いつからだろうか

ガスも水道もとまり

しまいには
弟の給食代も払えていない