それでもわたしは生きている


「ナオキ」

「なんや!」

「アケミ先輩から…聞いた」

「アケミちゃんから?何…え!?」

ナオキの本気の言い訳が始まった。


「ずっと付き合ってたわけちゃうねん!アイツんち厳しいからすぐ別れたんはホンマやねん。でも家近いから偶然会うやん?ほしたらついまた連絡してもて…ほんでも結局続かんくって、また偶然会ってって、そんなん繰り返してて…でもな!今回はもうホンマに別れるつもりやってん!ホンマやねん!オレもいつまでもこんなんはアカン思ったから。だからアケミちゃんが黙ってくれとったらお前を傷付けずにちゃんと別れとったのに…」


なんやろ…

本気でその女のこと、実は好きやったって言われた感じがすんねんけど…

このまま柵まで思いっきり走って行って、この屋上からジャンプしたい気分…


私は頭の中がグチャグチャだった。

ナオキは私を離さない。

私はナオキが大好きだけど、もう疲れた。


私はナオキと別れる決心をしながら言った。

「ナオキ、後3ヶ月で私20歳になる。私が20歳になったら結婚しようって約束、覚えてる?私と…結婚出来る?」

この問い掛けは、私の中では深い意味があった。