それでもわたしは生きている


ナオキが単車で車と事故を起こし、病院に運ばれたという連絡だった。

一瞬焦ったが、命に別状はないと聞いた瞬間、私は…


ざまぁみろ


と思ってしまった。



深夜の病院。

腕等を骨折してたけど、結構元気そうなナオキ。

ナオキのお母さんもいるし、普通にするけど


ナオキの目を見れない…


あの話を聞いてなければ、この事故を知った私は、もっと慌てて病院へ駆け付け

「大丈夫?大丈夫?」

って、必死になってたに違いない。

そんな私の様子にナオキは少し気付いていた。
だけど、敢えて何も聞いてこない。

私も、取りあえずは退院するまで黙っていようと決めたんだ。


なのに、私のいない時にお見舞いに来て

「ミチヨと浮気しとったやろ!ユウカに報告しといたからな!」

と、親切にナオキに話して帰った女がいる。


私は仕事が終わると毎日病院通い。

今の私にはケガ人を元気付けてあげれるパワーはないのだけど。

この日もいつものようにナオキの病室を訪れた。