「嫌…別れたくない…嫌や…」

父は黙って動かない。

きっと、私はここに居てはいけない…
子供心にそう思った私は弟の部屋へ行った。


とっとと部屋へ戻されていた弟は、私が部屋へ来たことがそんなに嬉しいのかと思うほどの満面の笑顔で私を見た。


この笑顔が、これから先ずっと私の心を締め付けることになる。