と書いてある。

始めの頃は洗濯機がいつ止まるかわからず、何度か病室から洗濯場まで往復して見に行っていた。

そして乾燥機。

こればっかりは乾いてるか手で触って確認するしかない。

何度か経験して、大体これ位で乾くだろうと予想がつくようになる。

その時間分のコインを入れて病室へ戻る。

しばらくしてトイレへ行った。

トイレの帰り、ついでに乾燥機を覗いて見た。


あ、止まってる。
中身も乾いてる。


洗濯物を確認して、衣類を入れる袋を取りに病室へ戻ろうとしたその時

「ちょっとアンタ!乾燥機使ってるんアンタか!?」

「え?」

同室の人に気を使わずに話せるよう、お見舞いに来た人達と過ごせる談合コーナーという場所が洗濯場の側にある。

そこの椅子に腰掛けてたお婆さんが突然声を掛けてきた。

「あぁ、はい」

「止まってるで!はよ片付けてや!」


人相はいいとは言えないお婆さんは私に叫んだ。

人は、頭ごなしに大きな声で嫌な言い方をされると、気持ちのいい返事をしたくなくなる。

人はというか…私だけ?

病室に向かいながら

「はい」

とだけ答えた。

後ろでまだ叫んでる。