それでもわたしは生きている

「夜、家におったらアカンの?土日休みやったらだらけとん?11時に寝たらだらけとん?」

「落ち着けって!分かった!悪かった!」



なんなん!?
私をなんやと思っとん!



ソウタが小学生になり、初めての冬がやってきた。

まだ1年生なので、帰りはそんなに遅くない。

私が仕事から帰るまでの数時間のお留守番も随分慣れてきたようだ。


ボチボチ寒くなってきた。

だけど、家で使ってる石油ファンヒーターは、私が帰るまで触らせない。

チャイルドロックもしている。

そして、私達の家にある暖房器具はそれだけ…

コタツもない。

今まではソウタが1人になることはなかったから問題はなかった。

ある日、仕事から帰ると、足のひざがおでこにくっつく位丸まって、手と手を重ね足の間に挟み込み、電気を付けたまま転がってるソウタがいた。


ソウタ…寝てる?
寒そうに…
ごめんな…


私はそっと毛布を掛けながら、また胸が締め付けられた。


リュウ…
ソウタとリュウがかぶる…


私はソウタを大事にする事で、弟への償いをしてるつもりになっている時がある。

弟にとっては、何の意味もないのに…