片づけをしようと、トレイを持って台所に向かおうとすると、突然服を掴まれ行くてを遮られる

驚いて振り返ると、彼女が俺の服の裾を掴んでいる


「もう少し、ここにいない?」


熱のある赤い頬に、トロンとした瞳


『うわ~何これ……』


ゴクッと唾を飲み込んで、もう何も言えずに元に位置に戻るしかない俺

心の中で頭を抱えながら、昨日と同じような事を考える


『彼女が風邪ひいて熱あって良かったぁ』


39度も熱のあるヤツを襲えるわけがない

はぁ~と深い溜息を心の中でついて、今宵も俺は――――


生殺し??




** Fin **