高校初めてのテストが終わり、梅雨に入った。


外は雨で暗くても、教室はテストの解放感からか明るい雰囲気。


「おはよ、鈴音」


「啓くん!おはよー♪

そういえば…今日だよね?」


こくんとうなずく啓くん。


今日が何の日か。


それは…


「竹下くーん!!

ほら、もう雑誌買っちゃったの!!」


真似できないくらいのテンションの高さで啓くんに近づく女の子たち。


そう。


今日はあの雑誌の発売日。


裏の目的を言えば、あの作戦の実行日。


西園寺鈴音と音羽すずは違う人物だと、雑誌によってはっきりと証明する。


でも小島さんの話を思い出すと…

莉遠に対して罪悪感が大きくなっていくんだよね…。