「バレてるかもしれないし、本当にバレてないのかもしれない。

莉遠には演技っていう技があるから…わかんないの。」


「そっかぁ。

バスで言ってたことも普通に考えたら、鈴音ちゃんの正体を知らないから言ったって感じだけど…

あぁ言って鈴音ちゃんの反応を見てたってことも考えられるもんね。」


…そう。


本当にバレたくなかったら、何もかも疑ってかからなきゃならないんだ。


「話してくれてありがとう…。

あたしも川崎くんのこと協力するから、なんでも言ってね?」


啓くんと莉遠が店から出てきたのを見て、栞ちゃんは言った。


「うん、ありがと…」



この1泊研修…


色々なことがあったけど、心強い味方が増えました。


でも…あたしはわからない。


莉遠の本音の受け止め方を…。