「どうした?」


パパが首をかしげる。


「パパ、莉遠って覚えてる?」


「莉遠って…あぁ、川崎莉遠か?」


あたしはうなずいた。


「同じ学校で同じクラスなの。まぁ、莉遠はあたしにまだ気づいてないんだけどね。」


コーヒーを一口飲み、パパは言った。


「そうか…。鈴音にとっては危険だな。莉遠にバレたらみんなにバレる可能性大じゃないか?」


莉遠にバレた時…


口止めして黙っててくれたら大丈夫だけど…どうだろ…。


「あり得るけど…あたしの外見全然違うし!それに3年も会ってないから大丈夫だと思う!」


大丈夫…


あたしは自分に言い聞かせた。


自分を信じることが大事だもん。



子役をやってた頃に気づいたんだ。