「今日もまだまだ寒〜…ハーーーッ…」 ーー2月1日… 冬の寒さはまだまた緩まる気配はなく…最近買ったばかりの…お気に入りの白のコートのポケットに両手を入れ… 寂しくなったシャッター商店街を通り抜け…古びたバーの角を右に曲がったところで…走って曲がってきた人にぶつかった。 「イタっ」 「悪りい大丈夫」 そう言ってその男はアタシが落としたバッグを拾おうとした。