「あれさ、多分…

蕾ちゃんのこと待ってるんだと思うよ?」


「はっ?何でだよ。
用なんて無いぞ?」


「うん、蕾ちゃんはね。
でも脩くんにはあると思うよ。」


「ええ〜…って、何だアレ」


2人が窓の外に目を向けると、脩がいた場所には人だかりができていた。




「何だろう…見に行ってみよ!」


「いや、いかな「行くよね!」


「…………分かったよ」




ニヒルな笑みを浮かべた由紀に負け、
2人は人だかりのある校門へ向かった。







これが蕾の災難の始まりだとも知らずに――…