「かわい〜ぃ‥‥」
「外国人かなぁ!?」
「あの人もかっこよくない!?」
「モデルか何かかも!!」



蕾達はざわめきの中心にいた。



ハンバーガーが食べたいという蕾の一言により、4人は人で溢れかえった駅前の通りを目指したのだ。

そして今。

某ハンバーガーチェーン店にてハンバーガーを頬張る4人は注目の的だった。



蕾の本日のコンセプトは
「ハリウッドセレブ」
というモノらしく、

金髪ロングのパッツン前髪付きウィッグにスカイブルーのカラコンを装着、
胸元が大きく開いたミニ丈のスパンコールで刺繍を施されたシフォンワンピースの上からブラウンのレザージャケットを羽織り、
同じくブラウンのレザー地のニーハイブーツを履き、
手にはブランド物のハンドバッグを携えている。


そんな蕾だけでも十分目立つのに、
金髪にブルーやらピンクやら白やらのメッシュが入った虹色のヘアスタイルと、
制服に真っ赤なサテン地のワイシャツを合わせているホストのような出で立ちの雅人が連れである。

明らかにそこだけが空間から浮いていて、
由紀や亮も美形だから目立つ方なのに、二人の前では至って真面目なように見えてしまう。




そう思ってしまうくらい彼らは目立っていたのだ。