悪魔のいる教室

「土曜って……明日?」

「あぁ」

「暇だけど?」


っていうか、休日はいつも部屋に引きこもってる寂しいニンゲンですけど?


「じゃ、明日付き合え」

「へ?」

「暇なんだろ?」

「え、あ、……うん、まぁ……」

「今日の夜、メールする」


……あれ?

なんかあっさりと決まったけど、これって、その……


「……ねぇ?」

「んだよ」

「付き合うって、その……」

「買いもん」

「あ、そうじゃなくて、その……ふ、2人で?」


なるべく軽い調子で尋ねようと努めたけど、全然だった。


それまで前を向いたまま喋っていた悪魔が、ふと立ち止まる。

質問には答えず、眉間に皺を寄せ、私を見つめ──……いや、に、睨んでらっしゃる……!?


「……イヤか?」


金色の前髪が僅かに揺れた。

窓から吹き込む風のせいか、悪魔が動いたせいかはわからない。


真っ直ぐと私の表情を伺う、茶色い瞳。


そして私は、自分の勘違いに気づいた。