「美ー帆っ!!」



後ろから抱きつかれる。



「奈津ー?ホント甘えん坊なんだから」



よしよしと奈津の頭をなでる。



「エヘヘ…」



私、荒井美帆。現役女子高生だ。この子は宮崎奈津。かなりの甘えん坊。



「今日はどこ行くのー?」



「ゲーセン行こっか!?」



「あ―!!あたしの取ってくれるのー?」



自分でいうのもなんだが、UFOキャッチャーは大の得意。



「取る取る。じゃ…5個ね。今、金欠なの」



「えー…。まっ、別にいーよぉ♪」



いつもなら10個は取る。お金はなくなっちゃうんだけどね。



「よしっ、奈津行くぞっ!!」



誰もいない教室から奈津の手を引っ張ってゲーセンへと向かう。