…痛くない…
前に痛くなったところを過ぎてるのに、痛くなかった
う…わ…
え!!
ちょっと待って…!
「はっ んん…」
目をぎゅっとつぶって、両手で口を押さえた
変な声が出る~~!!
「は…ぁ 泣いてるの?」
首を横に、ぶんぶん振った
先生にそんな顔させたくない
悲しい顔しないで
「ごめんね、沙枝ちゃん」
違うの、先生違うの
そうじゃなくて…
「え…」
先生の動きが止まった
「まさか…!」
頭おかしくなりそう
「ねぇ、隠さないで!こっち見て」
先生は私の手に触れた
その感触に、驚いて一瞬手が緩んだ
薄く目を開けて、先生の方を見る
一瞬だけど、ぴったりと、目があった
うるうる。
多分わたし、今顔真っ赤だ
「うわ…!!
ま…じで?」
先生は笑って、私の手を握った
「嬉しい……沙枝ちゃん…!」
もう、だめ
先生が、調子に乗っていいとこばっかり突いてくる
あ、やだ、ひどい
激しい
「やだよう、先生 こわいよ」
「こわくないよ
声、おさえないで」
ぐっと閉じてる歯の間に、先生の手が入ってこようとする
口開けたら また変な声が…!
唇と歯の間に先生の手が入りこんで、びちゃびちゃ、音を立てる
歯をくいしばっていたのに、そのびちゃびちゃに負けて、先生の手が歯をこじ開けた
「あっ あ…っ」
やだ…もうこれ何なの
恥ずかしい
「可愛い…
もっとないて」
「や…っ あん
恥ずかしい…」
「恥ずかしくないよ 可愛いよ」
先生の手が、ずっと口の中で濡れる
エッチすぎて…怖いよう
「沙枝ちゃん俺のことすき…?」
何でそんなこと聞くの?
「うん…」
何も考えられない
「片桐先生は?」
え…?
片桐先生?
「なん…っ」
なんで、こんな時に片桐先生?
「知らない…っ」
「ちゃんと答えて」
なん…でっ
そんなこと、どうだっていいじゃん
「先生が…一番すき」
よく分からないけど、
先生はこの言葉を求めているような気がした
先生の動きが止まった
先生は一瞬泣きそうな顔をして、へらっと笑った
『愛しい』ってこういう気持ちかな、って思った瞬間
「沙枝ちゃん愛してる」
先生が同じようなことを言った
「可愛い 沙枝ちゃん
その顔エロいよ」
「俺だけに見せて、その顔」
「や…っ 恥ずかしい!」
「隠さないで」
顔の前で交差させた手は、簡単に頭の上へ持って行かれた
隠そうとしても、びくともしない強さで押さえつけられる
今までで一番強い力
怖くて、恥ずかしいけど、なんだか嬉しい
「沙枝ちゃん、エロすぎ」
先生は、果てるまで愛の言葉を降らし続けた

