「そうだ!これやるよ。」 ポンッと私の手のひらにのせた。 「ボール…?」 野球のボールだった。 「俺が引退前の最後の試合で、さよならホームラン打った時の…ウイニングボールだよ。」 「それじゃあ賢志にとって大切なボールじゃん。」 私は返そうとした。