初恋ものがたり

「あの…賢志先輩、遠くに引っ越すんですよね。」


「うん。今日出発するみたい…。」


「私…去年の末にそのこと、聞いたんですけど…賢志先輩言ってました。

『俺…幼なじみがいてさ、そいつの傍に居たかったけど、もうずっと居てやることが出来ない…』、

『俺じゃダメなんだよな…』って。

それ…水上先輩のことですよね?」


その言葉を聞いた途端、私は教室に走っていた。


荷物とって、早く賢志のところに行かなくちゃ…!


最後に、会って話さなくちゃ…!