「へへーん、どうだ莉李!俺、数学98点だったぜ。」

「…だから、それが何なの!?」


自慢気に話す賢志に少しムッとしていた。


賢志はテストとなると、いつも私の点数を聞いていた。


だから、“なんで私の点数を知る必要があるのよ”


毎回そう思った。


「いいだろ?今までだって教えてくれてたじゃん。」

「ったく…仕方ないなあ。そのかわり、静かに見てよね!」


「ありがとなっ。」


そう言って、テスト用紙を見始めた。