お祝いも終わり、私と幸江、薫が部屋に残って片付けをしていた。 「莉李、そういえば賢志君に自分の気持ち…言えた?」 薫が心配そうに聞いた。 「まだ…。クリスマス前に会った時、言おうと思ったんだけど……」 一回そこで、言葉が詰まってしまった。 「賢志の引っ越しの話聞いたら…私の気持ちなんて…言葉に出来なかった…。」 私の思いを察してか、二人とも、それ以上声をかけなかった。