「別にいいよ。先に帰っても。」


「一人よりも、二人でやった方が早く終わるだろ?」


そう言って、私の机に積まれたプリントを半分より多めにとった。


「……ごめんね。」


「気にすんなって。」


静かな教室は、プリントをまとめる音だけが響いていた。